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多汗症の治療方法|胸腔鏡下交感神経切除術とは

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ETS、胸腔鏡下交感神経切除術(きょうくうきょうかこうかんしんけいせつじょじゅつ)とは、どういったものかをご説明します。

 

胸腔鏡下交感神経切除術とは

胸腔とは、胸全体の部分を指し、交感神経は背骨の左右ではたらいている神経です。

胸腔鏡下交感神経切除術は、ワキの下にメスを入れて、胸腔の汗を出す命令を体に伝える交感神経を切って、遮断させてしまおうという手術です。

手術は全身麻酔で行われるため痛みはありません。

 

どのレベルの多汗症で受ける手術?

この治療法は多汗症治療の中でも重度の人のためのものです。

制汗剤やメスを入れない治療では効果がなく、なおかつ日常生活に大いに支障をきたしてしまったり、精神的に追い詰められてしまう前に医師に相談が必要です。

 

効果とメリット

この治療法は非常に効果が強力です。

手汗を激減させ、胸汗や首汗、顔汗にも効果アリで、その効果は一生続くほどです。

しかし、この手術で切断する交感神経は回復力がとても高い神経とされています。

完全に切断できないと交感神経はあっという間に回復し、数ヶ月で多汗症は再発してしまいます。

しかしこういった例はとても少なく、また再発した場合も再手術をうけることが可能です。

 

副作用とデメリット

この手術を受けると、副作用としてほぼ100%「代償性発汗」という症状が出ます。

手術では手や頭の汗は減りますが、その分他の場所から汗をかいてしまう症状です。

また、手術の際に脇の下にメスを入れるため、とても小さい穴く目立ちませんが手術跡は残ってしまいます。

手術を受ける際は十分に医師と相談し、手術以外でできることがないか調べてからにしたほうがよいでしょう。

 

手のひらの汗を止める|胸部交感神経節ブロックとは

手のひら汗の止める方法

胸部交感神経節ブロックとは、レントゲン透視で位置を見ながら、背中に注射して交感神経の機能を麻痺させる治療法です。

主に手汗に効果があるとされています。

 

効果とメリット

効果は数ヶ月続き、高い確率で汗を止めることが出来ます。

メスを入れない治療のためあとも残りません。

 

副作用とデメリット

こちらもやはり代償性発汗を起こしてしまいます。

そして数カ月後には多汗症は再発してしまうため、再び注射しなくてはいけません。

この注射は背中から深く針を刺して行うため、痛みもあります。

 

足汗を止める|腰部交感神経節ブロックとは

足汗を止める方法

腰部交感神経節ブロックとは、レントゲン透視で位置を確認しながら腰に注射を打って交感神経の機能を麻痺させる治療です。

主に足汗に効果があるとされています。

 

効果とメリット

足汗には非常に効果が高く、更に手術ではないため手術跡が残りません。

効果持続期間も1~数年となかなか長く保ってくれます。

 

副作用とデメリット

代償性発汗をともない、持続期間が長いとは言え再び治療になります。

 

ボツリヌス菌毒素治療とは

多汗症ボツリヌス菌毒素治療

ボツリヌス菌毒素治療とは、痙攣の治療として行われるものです。

しかし皮膚にボツリヌス菌毒素注射を打つと、そのまわりの肌の汗が止まることがわかり、多汗症治療として取り入れられています。

「ボトックス注射」とも言われます。

 

効果とメリット

施術は短く、注射も奥深くに刺すわけではないので痛みも多くありません。

重度腋窩多汗症(ワキ下の多汗症)と診断を受けていれば、保険が適用できます。

負担の少ない治療で半年~1年ほどの制汗効果を期待できます。

注射なので肌にも跡が残らず、汗腺を抑制するだけなので神経も傷つけません。

 

副作用とデメリット

大きな副作用は確認できていませんが、デメリットはやはり長くても1年ほどで効果がなくなってしまうことでしょう。

また効果を得るためには再度の治療が必要です。

 

心理療法では汗は止まらない

多汗症と心理療法

心理療法とは具体的な治療ではなく心のカウンセリングを行うことです。

多汗症は自律神経と関係していて、ストレスも要因の一つになっているため、心理療法も効果があるかと思われますが…。

 

心理療法は効果がない?

確かに汗の悩みを相談することで心がラクになったりすることはありますが、それだけで汗が止まるなら手術や注射なんて誰もしないはず。

心理療法はあくまでいろんな治療のサポート役であると考えましょう。

心理療法や「自律神経トレーニング」のみで多汗症や汗を治療しようというのはなかなか難しいと思われます。

 

心理療法が向かない人もいる

カウンセリングを受けることで、心の整理ができて気持ちが晴れやかになる人がいる一方、もちろん心理療法が向かない人もいます。

そういった人にはむしろカウンセリングなどは逆効果で、逆に余計心の負担になってしまうことも。

自分で心理療法を行う場合も同じで、どうしてうまくいかないんだろう?」と悩んでそれがストレスに繋がる場合もあるのです。

 

心理療法はサポート役

心理療法は決して汗を抑えることへ直結する治療法ではありません。

心理療法は汗を止めるためではなく、ストレスや不安の緩和のために行うものです。

あくまで治療のサポートと考え、具体的な対策は別に立てるのがベターでしょう。